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テルリバンブケヨ

バンブケヨとは、ディベヒ語で”パンの実”。
テルリとは”揚げる”。
それで、テルリバンブケヨ(揚げたパンの実)。

モルディブでは、家庭でよく作られるお菓子です。
離島では、このパンの実の木をよく目にします。
自宅の庭で収穫した物で作るんですね。

”パンの実”という名前は聞いたことがあっても、日本では口にすることも
なければ、目にする機会もないのでは。
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まだ買ったことがないので分かりませんが、1個100円くらいの物なのでしょうか。

これをスライスして、油で揚げます。
味はさつまいもに似たかんじ。
パンの味がするというわけではありません。
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塩も砂糖もまぶさずに食べます。
ほんのり甘く、パリパリとほどよい固さで止まりません。

カロリーや栄養価が気になったので調べてみたんですが、あまり詳しい情報がない
ようです。
どうなんでしょうか。

バンブケヨバイ(パンの実ご飯)のバージョンもあります。
栗ご飯のように、このパンの実をお米と一緒に炊くんですが、これもまたおいしい!
今回クルドゥフシ出張中に、Mさんのお宅でご馳走になりました。
バンブケヨも季節があるらしく、今年最後のバンブケヨバイとのこと。
私も家で作ってみます!

クルドゥフシでは、授業ですったもんだがありましたが、滞在中はH隊員とMさんの
おかげで、本当に楽しく過ごしました。
帰りはスピードボート乗り場でわざわざ見送って頂いて、なんだかそのまま日本に
帰国しそうな感覚でした。
感謝、感謝です。

クルドゥフシから空港があるハニマードゥに向かうスピードボートからは、トビウオの
群れが!
本当に水面ギリギリの所を、数十メートル飛ぶんだ!
初めて見ました。

そしてハニマードゥからマレに向かう飛行機は、今度こそ!と窓側の席をリクエストし、
無事確保。
約1時間のフライト、ずっと窓にへばりついて景色を見ていました。

”ひえ~っ!”と思わずため息がでるほど、本当に綺麗!!
そこまで高い所を飛んでいるわけではないので、”あ~、これは住民島だな。”
”あ!リゾートだ。水上コテージだ~!”、”あれは・・・砂浜の無人島だな。”
などなど、機内サービスには目もくれず、上空からのモルディブを満喫しました。

来月はアッドゥ(南のほう)に、また2週間の出張講義です。
デジカメのバッテリーを忘れないようにしなくては・・・!!

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# by maldivesjapanese | 2012-09-23 19:23

クルドゥフシ出張授業 ⑧ 最終回

クルドゥフシ出張授業が終わって、首都マレに戻って来ました。
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午前中は最終試験。
今回も、writing,listening,speakingの三部門。

8時から試験開始、12時にスコアを出し、午後2時のスピードボートに乗り、4時出発の
プロペラ機に乗り・・・と、思ったよりドタバタしてしまいました。

結果としては、
11人中、途中でドロップアウトする学生はいなかったものの、2人がスコア不足で
不合格となりました。
でもおそらくこの2人は、自分でも不合格を自覚していると思うので、まぁ納得するでしょう。

50点(満点100点)以上が合格ということだったので、それを基準にスコアを出したんですが、

70点台 2名
60点台 5名
50点台 2名
―――――――(ボーダーライン)
40点台 1名
30点台 1名と
見事なまでに分散しました。

スコア内訳としては、

中間テスト&最終テスト 40%
宿題提出          40%
ミニテスト          10%
授業態度          10%

これはもう決まっていたので、私もこのままで評価を出したんですが・・・。
宿題提出が40%って。。。と思っていたんですが、モルディブでの評価方法としては
試験とノートチェックがメインとのことだったので、こういうことになっているんでしょう。
まぁ、もともと落とすためのものではないし、30時間勉強しただけで修了証が出るような
選択科目なので、これで落ちるのはよっぽどということです。

宿題も適当、よく注意される、試験もあまり手ごたえがない、それは落ちて当然ですね。
この”よっぽど”になってしまった2人。
そんなに世の中、甘くない。
来期、がんばって欲しいものです。

ちなみに来期からの離島出張講義は、CP(モルディブ人講師)に行ってもらいたいと
思っています。
離島の学生達のモチベーションの低さと、クラスコントロール以前の問題の
コントロールは、モルディブ人講師のほうが熟知しているでしょうし、学生にもいい刺激に
なるのではないかと思うのです。

モルディブで日本語を勉強して、実際どういうメリットがあるのか。
効率のいい勉強方法は。

これは実際に日本語を勉強して日本語で仕事をしている同国人の経験が、最も
説得力があることでしょう。
観光学部の学生ですし、実際に観光業での経験があるCPなら尚更、生きた情報も
与えられることでしょう。
大学の考える、”外国人講師との交流”よりも優先することがあるのでは。

語学はネイティブと勉強するのが一番と思っていましたが、今回の出張講義を経験して、
そうでもないケースもある、ということを感じました。

# by maldivesjapanese | 2012-09-23 02:56

テルリファイ(揚げた葉っぱ)

タイトル通りモルディブの一般家庭では、おかずの一品として”揚げた葉っぱ”が
あります。
リハ(カレー)やガルディアに、ふりかけのようにお好みでかけて食べる物。

初めて見た時は、鮮やかな緑と大きさから、海藻の一種だと思ったんですが
よくよく見ると葉っぱの形をしていたので、”え?!葉っぱを食べるの?!”と
びっくりしたものです。

でも、揚げているので食感はサクサク、無味無臭。
それでいて、結構栄養価が高いとのこと。
あまり野菜を使った料理がないため、この食感と色に魅かれて、意外に手が
何度も伸びてしまう一品です。

材料は、普通の木ですね。
もちろんテルリファイ用の木ですが・・・。
小さくて柔らかい葉っぱです。
テルリファイ(揚げた葉っぱ)_a0284528_1411425.jpg


それを大量に枝から取って集め、一気に油で揚げます。
時間にして15秒ほど。
ただでさえ暑いのに窯の熱気でサウナ状態の中、テルリファイ調理中。
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ご覧のとおり暑い中、火を起こして油で揚げるという大変な作業のため、できるだけ
大量に作ります。
そして近所の人に配ったり(売ってるのかな?)、小さい島では”今日は○○の家で
テルリファイを作るらしいよ。”という情報が広がります。

ちなみに、茶色い物は”揚げ玉ネギ”です。

首都マレに住んでいると、”○○の家でテルリファイを作るらしい”なんて情報は入って
きませんし、スーパーで袋詰めされて売られているらしいんですが、きちんと油をきって
いないとただのギトギトの油の塊だし、やっぱり家庭の味の1つなんだな~と思います。

# by maldivesjapanese | 2012-09-21 14:26

クルドゥフシ出張授業 ⑦

クルドゥフシ出張授業、9日目。

本日も午前3時間と、午後の3時間の2部門。
一日中、曇り空と時々激しいスコールという天気だったため、珍しく暑さと戦う授業では
ありませんでした。

今日の学習項目は、

動詞のます形、過去形の復習。
NをVます。
N(場所)でNをVます。


既習済みの語彙と表現も少しずつ増え、授業中に日本語で説明、指示を出せるように
なってきました。

というのも、直説法(日本語で日本語を教える)でいこうと思っていたんですが、
詰込み授業であることと、学習者もきちんと復習をしてないようだったので(ということは、
前日学習した表現を使っても理解できない)、既に授業前半から、説明のほとんどは英語、
もしくはディベヒ語でしていました。
指示も、日本語+英語(orディベヒ語)。

おかげで、私の語学勉強にもなりました・・・。

今日の学習語彙に”お花見”があったので、途中から教科書を離れ、日本紹介。
今年の春に派遣前訓練で滞在していた駒ヶ根市で撮った写真を見せながら、
日本の春を紹介しました。
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その流れで、私がまだモルディブに来て間もないことや、政府から派遣されている
ボランティアであること、現地語訓練でケヨドゥ島に一ヵ月間滞在していたことなどを
話したんですが、学生たちにとってはそれが思いもかけないことだったようで、興味津々。
食いついてきました。

私も現地語訓練で培った、もう既に忘れかけている、かなり怪しいディベヒ語を披露しながら、

”一ヶ月しか勉強していないけど、私はこんなに話せるでしょ?
数字だって言えるし、時間も言える。みんなが勉強した自己紹介だってできる。
おなかいっぱい、スイカジュース、どこ行くの?、いくらですか?、全部言えるよ。
ディベヒ語と日本語は、文法が似てるから勉強しやすい。
発音もあまり難しくない。
だから、みんなも日本語を真面目に勉強したら、すぐに上達できるよ。”
といった内容のことを(英語で)伝えました。

みんな、”へ~!”、”ほぉ~!”といった表情。
正直、”お花見”の語彙からここまで話が脱線する予定ではなかったんですが、良かったかな。

そんなこんなで、明日は授業最終日です。
なんとか、カリキュラムを無事終わらせることができそうです。

# by maldivesjapanese | 2012-09-20 03:12

クルドゥフシ出張授業 ⑥

今日は午前中3時間、午後3時間、計6時間の授業をこなしました。
一日6時間も教壇に立つのは、実に2年ぶり。
授業中はずっと立ったままなので、授業が終わるとドッと疲れます。

本来は一日3時間×10日間のカリキュラムなので、午前中(9時~12時)に
授業が終わるという結構時間に余裕があるスケジュールだったんですが、
クラスを2つに分けることにしたため、こういう事態になりました。

中間テストで点数が出た時点で、クラスを半分に分けてみようかと思ったんですが
この高温多湿の中、クーラーもない教室で6時間授業は負担が大きすぎる・・・、
どうせあと5日間だし・・・と思い、行動にはうつしていませんでした。

・・・しかし事件は起こる。

昨日の授業3コマ目(11時~12時)、4人が一言もなしに授業放棄(おそらく帰宅)。
しかもその4人というのが、普段授業を崩壊へと導き、当然ながら中間テストの成績も
あまりよろしくなかった面々。

そして幸か不幸か、その4人を除いた学生で授業をしてみたところ、あれよあれよと
授業がスムーズに進む。
学生もなんだか”邪魔者がいなくなって、やっと勉強できるわ。”といった雰囲気。
私も私で、幼稚園児のような学生達に注意するなどといった無駄なエネルギーを使うこと
なく、授業だけに集中できて、準備をした分だけ学生の手ごたえを感じることができ、
充実感に浸ったりしていました。

そしてその授業が終わったその足で、校長先生の所へ。

”明日から2クラスに分けたいです。
やる気のある学生と、やる気のない学生です。
正直私の負担が増えるけど、そんなことも言ってられない状況なんで。”と言ってみた
ところ、すんなりOK(モルディブ流。)。

そして今日、その2クラスの授業をこなしたわけなんですが、結果としては分けて
良かったと思います。

午前中の通常クラス(やる気のあるクラス)の学生は、今日から2クラスに分けると伝えた
時点で、数人がガッツポーズ。
(そんなことだったなら、授業中にうるさい奴らを注意してくれよ・・・と思ったりしましたが、
狭い島生活、いろいろと諸事情があるのでしょう。)

午後のクラス(やる気のないクラス)の学生は、日本語の授業時間自体が変わったと
思っていたようで、4人だけで淡々と授業が進む状況に、全員が腑に落ちない表情のまま
授業進行。
途中で理由を聞かれましたが、
”なんでだろうね~。校長先生に聞いてみてください。”とだけ言ってみました。

やる気のないクラスも4人といきなり少人数になったため、発言量がグッと増加。
休む暇(私語)を与えません。

”○○と○○で○○へ行きます/帰ります/来ます”が、今日の学習項目だったため、
既習済みの絵カード(場所)を教室の壁にベタベタ貼らせ、学生達を立たせ歩かせ。

1日6時間の授業とは予想外の展開ですが、諦めの授業はしたくない。
”学生のため”と言えば美しいですが、結局のところは自分のためです。

授業は残り2日。
できれば全員パスしてもらいたい。
(が、難しいだろうな~。積り積もった不満のため、厳しくスコアをつけております。)

# by maldivesjapanese | 2012-09-18 03:33